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海外旅行におけるマナー

「旅の恥はかき捨て」ということわざがあります。

旅に出ると気持ちが開放的になり、しかも旅先なら知ってる人もいないので、いつもならやらないような恥ずかしいこともやってしまう

というような意味ですが、これをそのまま海外旅行で実践してしまうと、マナーのない人間と捉えられてしまいます。

近年は日本にも経済成長著しい中国からの旅行者が押し寄せていますが、大声で騒ぐ、ホテルに備え付けの備品を持ち帰る、などなどひんしゅくに値する行為を平然と行う人が残念ながらたくさんいます。
ただ半世紀前の高度成長期の日本人海外旅行者も、違う形で欧米などでひんしゅくをかっていたのは事実です。

海外旅行にもマナーがあります。

海外旅行では民族、文化、宗教などが私たちと大きく異なる土地を訪れるわけですし、他人の生活の場にお邪魔するわけですから、それこそ「郷に入らば、郷に従え。」の通り、できるだけ先方のしきたりに合わせるようにしましょう。

宗教に関するマナー

海外旅行では、寺院や教会といった宗教施設を訪れることが多く、またそれが観光の目玉になっていることが多いようです。
また、宗教に対する関心が概して希薄な日本人に比べると、宗教が生活に密着している民族が海外には多くあります。

寺院や教会は、現地の人々にとっての神聖な場所ですから、見学の際には、私語を慎み、静粛に見て回ることは当然ですし、礼拝や祈りを捧げている人たちの邪魔をしてもいけません。

派手な服装や露出度の多い服装はダメです。入る時には帽子はもちろん取りましょう。
写真撮影禁止の場合もありますからきちんと守りましょう。

また、日本人に縁遠いイスラム教やヒンズー教については、基本的なマナーやタブーを覚えておきましょう。

イスラム教

  • 左手は不浄とされ、食事や物の受け渡しは右手。左利きでも許されません。
  • 豚肉は食べません。
  • ラマダン(断食)の間は、太陽が出ている間の飲食、喫煙ができません。
  • 寺院に入る時は靴を脱ぎます。また肌を露骨に出すことも厳禁です。
  • 頭は神聖な部分で、子供の頭をなでてはいけません。
  • 女性はスカーフで髪を覆い、体の線が隠れるような服装が必要。 

ヒンズー教

  • イスラム教同様に、左手は不浄とされます。
  • 牛肉は食べません。
  • 寺院に入る時は靴を脱ぎます。また牛革製品を身に付けてもいけません。

食事に関するマナー

食事のマナーというと「ナイフは右手、フォークは左手」という作法ももちろんですが、むしろ食べ方に注意しなくてはいけません。

日本ではソバを食べる時に思いっきりすする音を立てるのがマナーといわれるほどですが、大半の国では音を立ながらの食事はむしろ軽蔑されます。
食べたものをかむ時クチャクチャさせる人がいますが、これも不可です。

とにかく基本は音を立てずに、静かに食べることです。

また日本人の食事は非常に短時間ですが、海外では食事は楽しみと考える国が多く、ゆったり、静かな会話を楽しみながらというのがマナーでしょう。

また、食事に関する次のようなことも守りましょう。

  • 食後の楊枝は使わない。シーハーと音を立てたり、楊枝をくわえながら歩くのは最低。
    またレストラン内でのゲップもはしたないことです。
  • レストランではアルコールを注文することが当然となっています。アルコールが飲めない人は、その旨を話してかわりにソフトドリンクなどを注文しましょう。
  • 幼児をレストランに連れて行くのはできるだけやめましょう。レストランから断られることもあります。また小学生程度でも退屈して走り回るようだとまわりからひんしゅくを買います。欧米では他人の子供であってもきつく叱ります。公共の場における親のしつけの意識が問われます。

一般行動に関するマナー

一般行動に関するマナーとはいっても、日本でも当たり前のことが多くあります。
国によっては、罰金を取られたり逮捕されたりする場合もあります。

  • 多くの国がレディファーストです。男性は自分の家族ばかりでなく、周囲全般に気を配る必要があります。
  • 喫煙してもいい場所が限られています。吸殻のポイ捨てなどもってのほかです。吸う場合にも、周囲に気を配って吸うようにしましょう。
  • 日本は酔っ払い天国といわれますが、海外では街中を酔っ払って騒ぎながら歩くことはやめましょう。
  • 路上にゴミを捨てることもやめましょう。(わざわざ書くようなことではないのですが・・・)
  • 「つば」や「たん」の吐き捨てもやめましょう。「立小便」も同様です。
  • 一般の市民はカメラを向けることを嫌がる人が多いです。どうしても撮りたければ同意を取り付けた上で撮らせてもらいましょう。
  • 国によって軍事施設をはじめ、駅、橋など公共の建造物などの撮影は国防的な意味から禁止されている場合があります。禁を破ると、カメラを没収されたり逮捕されたりすることがあります。

チップについて

海外旅行で頭を悩ませるのがチップの出し方です。

そもそも日本に習慣がないため、どうしていいのかわからないのですが、次のように考えるといいでしょう。
「自分のために直接サービスを行ってくれた人への感謝」

誰に

ホテルならば、荷物を運んでくれたポーター、案内してくれたベルボーイ、タクシーの手配やルームサービスをしてくれたホテルのスタッフ。
部屋のベッド・メイキングをしてくれた人は顔を合わせませんので、帰り際に枕元においておきます。

レストランならば、自分のテーブル担当のウエイターやウエイトレス。
タクシーならば、当然運転手。
観光バスの運転手やガイドさんなどにも渡しましょう。

いくら?

個人に渡す場合は1回につき100〜200円程度の現地通貨です。ポーターなどは荷物の個数分支払いましょう。

レストランでは勘定の際に、サービス料が入っていないようならチップに相当する金額を料金に加えて支払いをします。料金の15〜20%程度が標準といわれています。端数があればそれも含めるほうがスマートですね。

タクシーはメーター料金の10〜15%程度、近距離の乗車ならばやはり100〜200円相当程度でしょう。

渡し方

渡すタイミングは自分がサービスを受けた後です。
「チップを渡すんだ」と構えるのではなく、感謝をこめて「ありがとう(もちろん現地語で)」と言いながらさりげなく渡せばいいです。

サービスが悪かったからといって、渡さないのはルール違反です。金額は多少減らしてもいいですが、必ず渡しましょう。

個人に渡す時は現金です。
ですから入国した時にチップとして渡すつもりの小銭はある程度多く用意しておきましょう。
くれぐれもチップを渡すのに、「お釣りをくれ」なんてことががないようにしましょう。

レストランではカード支払いすることがありますが、そのときに合計金額を客が記入するケースがあります。
この時にはもちろんチップを含めた金額を客側の裁量で書き入れます。
金額を書かずにサインだけすると、法外な金額が請求される可能性があるので、精算伝票はしっかり見て処理をしましょう。

ショッピングにおけるマナー

海外旅行ではショッピングにおいても、スマートな顧客でありたいものです。

  • 入る店にふさわしい身なりで入りましょう。高級品の店に、ボロジーンズ、汚れたスニーカーでは店員もいい顔しません。
  • 商品を勝手に手に取ったり、試着などしてはいけません。日本では結構当たり前のようにやっていますが、これは結構ひんしゅくものです。見たい場合には必ず店員に聞いてからすべきです。
  • 店が混んでいる時には店員も対応に追われています。割り込んで我先に対応を求めるのはルール違反です。落ち着いて待ちましょう。
  • 高級品店での値切りはほどほどに。あまりしつこくやると日本人の品位を疑われます。
    ただし市場、露店などは価格交渉が当然で、表示価格で買う必要はありません。

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