マルタ　- Malta -

マルタは、イタリアのシチリア島の南100kmに浮かぶ、3つの小さな島を中心に構成された国で、西方350kmにはアフリカのチュニジア、南方400kmにはリビア、ヨーロッパと北アフリカに挟まれた地中海の真っただ中に位置します。

最高標高は253mで、概してゆるやかな丘陵が広がる島々です。

地中海の重要な位置にあるため、紀元前から西のカルタゴ、その後はローマ帝国の支配を受けました。

9世紀にはアラブの侵攻を受けましたが、12世紀にはノルマン人が奪取、15世紀にはスペインの領土となりました。

12世紀ごろにパレスチナで発祥したキリスト教巡礼者の保護集団の「聖ヨハネ騎士団」は、14世紀に現ギリシャのロードス島に本拠地を構えていましたが、16世紀に入って東方のオスマン帝国の攻撃を受けて、1522年にこのマルタを新本拠地とすべく移ってきました。
ここで彼らは「マルタ騎士団」と呼ばれるようになりました。

1565年には再びオスマン帝国の攻撃を受けますが撃退、19世紀にはナポレオンの占領を受け、その衰退後はイギリスの支配下に入りました。

第二次大戦中はイギリス軍の北アフリカへの補給地となっていたため、ドイツなど枢軸国の空襲を受けましたが、持ちこたえました。

戦後は独立運動が起こり、1964年にイギリス連邦内の国として独立、2004年にはEUにも加盟しています。

なお、マルタ騎士団はナポレオンの占領で領土を喪失したことになっていますが、現在は、キリスト教カトリックの騎士修道会という組織として残り、事務局はイタリアのローマに置いています。

マルタ島 (Malta Island) がメインの島で、北西にゴゾ島 (Gozo Island) があり、その中間にコミノ島 (Comino) という小島があります。

かつての船舶の補給基地という役割も現在は薄れ、農業も振るわず、資源もないということで、経済状況はよくありません。
教育水準もヨーロッパでは最低のランクに入りますが、勤勉な国民性で製造業や観光を経済の中心としています。

古代のローマ時代から中世のマルタ騎士団への古い歴史の遺構が数々残り、また明るい地中海の風光を楽しめる国です。

日本からマルタへの国際線の直行便はありません。
ローマやパリなどヨーロッパの多くの主要空港の他、イスタンブールやドバイなど中東方面からも経由して、マルタ島の首都バレッタ近くにあるマルタ国際空港へ入ることができます。

主要データ

面積： 316k�u（淡路島の半分程度）
人口： 42万人（2012年）
人種： マルタ人
言語： マルタ語と英語が公用語。イタリア語を話せる人もいます。
宗教： ローマ・カトリック

気候

暑い乾燥した夏と、湿気の多い温暖な冬という地中海性気候です。

時差

日本標準時 − 8時間です。
3月の最終日曜〜10月の最終土曜日はサマータイムで 日本標準時 − 7時間 となります。

通貨

ユーロ（略号：€、通貨コード：EUR）