海外旅行準備室 ロゴ トップページこのサイトのご案内

ビザ(査証)

海外旅行へ行く場合には、パスポートのほかに、行先の国によってはビザ (Visa) が必要な場合があります。
海外旅行の手配の際には、ビザが必要なのかどうかを確認の上、申請、取得しておきましょう。

訪問先が入国を認めた証のビザ

ビザは、役所の用語では「査証」と言います。

「パスポート」が日本国があなたを日本国民と認める身分証明書なら、「ビザ」は訪問先の国が事前に申請者の入国を承認した証になります。

ビザを受けるには、訪問したい国の大使館や領事館に、パスポートはじめ指定された必要書類を提出して審査を受けます。
審査にパスするとパスポートの査証欄にスタンプかシールがもらえて、ビザが交付されたことになります。

ただし、ビザの交付は事前審査をパスしただけであって、確実に入国できる保証はありません。
その国の事情によっては、入国審査で入国を拒否されることもありえます。
とはいうものの、本国の出先機関である大使館が交付したものですから、平時で観光目的で善良な日本人であればまず入国は大丈夫なはずです。

旅行会社のパック旅行などでは、事前にパスポートなどを預けて代行でビザの取得申請をやってくれる場合があります。
旅行準備として面倒はないのですが、ビザというものが何なのかというのはこの際理解しておきましょう。

ビザの免除

基本はビザを受けてはじめて入国可能になるのですが、日本と友好関係にある国は相互で、観光などの目的で比較的短期間の滞在についてはビザ交付の免除を行っています。

現在多くの国でビザは免除になっていますが、当該国の国内事情や国際情勢の変化で、突然ビザが必要になったりするケースがありますので、渡航先の国の大使館(すべて東京にあります)や領事館(東京、大阪など主要大都市にあります)に確認することを外務省は勧めています。

近隣の中国、韓国、台湾やヨーロッパのほぼ全域はだいたいビザが不要です。
逆にアフリカはたいていの国がビザが必要になっています。
その他の地域では不要な国、必要な国が混在しています。

アメリカは渡航者も多く、日本人はビザが不要なのですが、2009年1月から、事前にインターネットで認証が義務付けられました。

テロ対策ということで、これを事前(少なくとも出発の3日前までに)に行っておかないと、入国の拒否をされる可能性がありますので、注意が必要です。
ハワイもアメリカの一部ですから、お忘れなく。
グアムおよびサイパン、ロタは、45日間以内の観光・商用目的でグアム島と北マリアナ諸島独自の「ビザ免除プログラム」を利用する場合のみ免除されます。

オーストラリアも魅力的な観光国ですが、ETAというネット上でのビザ申請が義務付けられています。

現在日本と国交がない国は、世界の中で北朝鮮と台湾などごくわずかな国または地域です。

北朝鮮は日本に大使館などはありませんから、ビザ取得を含めて入国についての困難がありますし、核問題、拉致問題が未解決の現在の状況では、政府からも渡航の許可すら下りない状況です。

一方、台湾は国交はありませんが、国交断絶以前からの民間レベルの良好な関係を継続して、ビザは不要で自由に渡航が可能です。

ビザの種類

ビザは目的によって種類が分かれています。

観光目的の場合は「観光ビザ」になります。その国で働く場合は「就労ビザ」になります。

もちろん、企業で海外赴任をする場合は「就労ビザ」を取得して赴くことになります。
また家族が帯同する場合は「家族ビザ」を取得していくことになりますが、家族が現地で仕事をしたり留学したりできない条件があったりするので、ビザというのは非常に重要なものだということは認識しておきましょう。
故意に取得したビザで認められていない行動をとったことが発覚した場合は、逮捕、強制送還など厳しい法的手続きがとられることもありえます。

また青少年が旅行をしながら滞在費を稼ぐために一時的な就労を認める「ワーキング・ホリデー」というビザもあります。現在12ヶ国で使うことができます。

シェンゲン協定

ヨーロッパの旅行案内では「シェンゲン協定」という言葉が出てきます。

ビザを個々の国で認めるのではなく、ヨーロッパの加盟国通算で認めてより相互の通過を自由化しようとするもので、この協定を結んだ国全体を「シェンゲン圏」と言います。

基本的に「シェンゲン査証」というビザ1枚で、この圏内の国境での出入国審査なしで自由に移動ができるのですが、日本人はパスポートさえあればそのビザすらも不要です。

現在実施されているのは、次の26カ国です。
フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、スペイン、ポルトガル、イタリア、
マルタ、ギリシャ、デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、
アイスランド、ドイツ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、チェコ、スロバキア、
ハンガリー、ポーランド、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア

これ以外の加盟国では、キプロス、ブルガリア、ルーマニア、クロアチアが実施予定です。
キプロスについては、国内が紛争中のため、実施時期は事実上未定ということです。

一方、イギリスとアイルランドは、国境検査の維持継続を望み、加盟しないことを決めています。
逆に、フランスの中にあるモナコ、イタリアの中にあるバチカンとサンマリノは、もともとそれらの国からの国境審査はありませんから、実質的にシェンゲン圏と見なすことができます。

条約の規定は細かい内容が取り決められているのですが、簡単に言えば、日本人で観光目的ならば、この圏内でシェンゲンビザなしで90日以下の滞在や移動が認められるということです。
地域内での国境の通過も簡単です。

ただ180日間のうちの90日という取り決めになっていますので、たとえば90日間のリッチな長期バカンスをこの地域で行った場合は、その後に90日以上置いた後でなくてはビザなしの入国は認められません。

このシェンゲン条約も、2014年頃からの中東の混乱でその方面から移民が増え、ヨーロッパ全体に拡散している状況から、この条約の存続を見直そうとする動きが出てきました。
まだどうなるかはわかりませんが、今後、私達日本からの旅行者にも影響が出てくる可能性もありますので、ヨーロッパ旅行を検討する際には最新の状況をしっかり把握しておきましょう。


海外旅行の準備

出発から帰国まで

世界の観光地

このエントリーをはてなブックマークに追加

海外旅行準備室