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中国の国旗 華中の東部(中国の観光地 5)

杭州(ハンチョウ)

杭州は、上海の南西150km、銭塘江(チアンタンジアン)に臨む町です。12〜13世紀の南宋の都が置かれ、同時代のマルコポーロが「世界で最も美しい都市」と絶賛した古都です。
人口600万の大都市ながら、歴史名所や美しい景観の多い街です。シルクや茶の産品も有名です。

西湖(シーフー)【世界遺産】
市街の南西にある南北3.5km、東西2.5kmの美しい湖で、「中国十大美景」の一つに数えられています。
湖周辺は「西湖十景」といわれる風光明媚なスポットが多くあります。
北部には「白堤(パイティ)」、西部に「蘇堤(スーティ)」という湖の中に築かれた堤防があり、散策路にもなっています。
スポットをめぐる遊覧船も出ています。
浙江省博物館(チェージアンシェン・ボーウークアン)
西湖の北部、白堤で結ばれた中の島「孤山」にある中山公園内に建つ博物館です。
陶器、工芸、古銭、書画などの歴史文物を10万点収蔵しています。
特に浙江省で出土した7千年前の「河姆渡(ヘムトゥ)遺跡」の出土品が見所です。
近くには清代に書かれた世界最大の百科事典「四庫全書」を納めた「文瀾閣(ウェンランケー)」があります。
岳廟(ユエミャオ)
西湖の北の丘、棲霜嶺の南麓にある12世紀に金と戦った宋の英雄・岳飛の陵墓です。
1142年に金への投降を勧める一派の陰謀で毒殺され、その後1221年に朝廷がここに廟を建てたものです。
廟のそばに岳飛と息子の岳雲の墓があります。
霊隠寺(リンインスー)
西湖の西3km、霊隠山の麓にある禅宗の寺です。
インド僧の慧理が「仙霊の隠れ住む地」と見て326年に建立したものですが、相次ぐ戦災で現在の建物は清代のものです。
最盛期の10世紀には数千人もの修行僧がいたといわれます。
高さ20mで木製座像として中国最大の金色の釈迦牟尼仏像があります。
中国茶葉博物館(ツォンクオ・ツァーイェ・ボーウークアン)
西湖の南西1.5km、名茶の産地・龍井(ロンセイ)村の茶畑の中にある中国唯一の茶をテーマとした博物館です。
茶の歴史や生産法、作法などが展示されて、作法の体験もできます。
中国絲綢博物館(ツォンクオ・シーチョウ・ボーウークアン)
西湖の南1kmにあるシルクをテーマとした博物館です。
養蚕、製糸、機織、染色といった絹織物に関する歴史や遺物、製品の展示を行っています。
虎跑泉(フーパオチュエン)
西湖の南南西2.5kmにある泉で、鎮江、無錫に次ぐ「天下第三泉」とされています。
水の便が悪い場所でしたが、仙人のお告げで2頭の虎ががけを掘って水が湧いたという伝説があります。
硬貨が浮かぶほど表面張力の強い水質が特徴です。
六和塔(リウホーター) 
西湖の南4km、銭塘江のそばに建つ高さ60mの塔です。
北宋代の970年に建てられ、八角7層で外観は13層に見えます。
銭塘江の高波を鎮めるために造られたといい、灯台の役目も果たしました。
現在の建物は南宋代の1153年に再建されたものです。
銭塘江(チアンタンジアン)
市の南を北東に流れる大河で、この付近で川幅約1.5kmです。
この先約90km東へ流れて東シナ海に注ぎますが、川がラッパ状に大きく広がっていくために、旧暦8月18日(新暦では9月中旬頃)前後の満潮時に発生する「大逆流」が見ものになっています。
秒速10mほどで数mの高さの波が数十km上流まで逆流します。
杭州の東30kmの海寧(ハイニン)市の塩官鎮が有名な観潮スポットです。

紹興(シャオシン)

紹興は、杭州の南東60kmの町です。縦横に水路が走り、5千の橋があるといわれる水郷の町です。
「紹興酒」の里で、運河沿いに酒蔵が建ち並んでいます。魯迅、周恩来ゆかりの地でもあります。

魯迅記念館(ルーシュン・ジーニアンクアン)
市の中心にある文豪・魯迅の遺品や資料を展示する記念館です。
近くに魯迅が生まれてから17歳まで住んだ「魯迅故居(ルーシュン・クージュー)」や、青年時代に勉強した塾「三味書屋(サンウェイ・シューウー)」があります。
東湖(トンフー)
市街の東3kmにある人工湖です。
もともと古代の採石場で、山が削られて絶壁になり、その後運河の水を引き入れて湖を作り、人工庭園のようにしたものです。
蘭亭(ランティン)
市の南西12kmにある庭園で、東晋時代の353年に書の大家・王羲之が催した曲水の宴で歌われた詩を自らの筆で書いた「蘭亭序」で有名です。
盃を流す水路や楼閣があり、回廊にはさまざまの書家の作品が展示されています。

寧波(ニンポー)

寧波は、紹興の東90km、東シナ海に臨む古い港町です。日本の遣唐使船がまず到着した地で、明代には室町幕府との勘合貿易の窓口で歴史的なつながりの深いところです。

天一閣(ティアンイーゲー)
市の中心部にある中国で現存する最も古い書庫です。
明代の1561年に建設され、7万余の蔵書が納められましたが、盗難などで1万3千まで減っています。
また寧波は現在の麻雀の発祥地といわれ、敷地内に2001年に日中共同で設立の「麻雀起源地陳列館」があります。
天童寺(ティアントンスー)
市の東25kmにある禅宗の寺です。西晋代の300年に開かれ、唐代の732年に建物が建設されました。
13世紀に日本の曹洞宗の開祖・道元や、臨済宗の開祖・栄西がここで修行をし、15世紀には雪舟も滞在しています。
鬱蒼とした森の中に20を越える大きな建物があります。
普陀山(プートゥオシャン)
寧波の東100km、舟山群島の東部にある島で、中国仏教四大名山に数えられています。
南北8km、東西4kmの小さな島ですが、至る所に寺が点在して34寺が解放されており、うち、普済寺、慧済寺、法雨寺が普陀山三大寺と呼ばれています。
916年、日本の僧・慧鍔が山西省の五大山から観音像を持って帰国途中嵐のため動けず、観音様が中国を離れたくないのだと考えてここに安置したのが始まりと言われます。
上海や寧波から高速船で行くことができます。

安徽省の各地

黄山(フアンシャン)【世界遺産】
安徽省南部にある、中国十大名勝地の一つです。
1860mの蓮花峰を最高峰に72の峰があり、ロープウェーで観光ができます。
奇峰が建ち並び、奇松、怪石、雲海、温泉の4つを「黄山四絶」と呼んで風光の素晴しさを表しています。
なお中国では名山に寺がつきものですが、黄山には寺がひとつもありません。
屯渓(トゥンシー)
黄山の南南東60kmにある麓の町で、黄山市の行政の中心地であり、黄山観光の拠点でもあります。
市内には「屯渓老街」という宋・明代の民家が約1.2kmにわたって続く街並みがあります。
歙県(シェーシアン)
屯渓の北東25kmにある町で、1584年に造られた「許国石坊」、明清代の「棠樾牌坊群」という碑坊(中国風の鳥居)が見所です。
また硯の名産地でもあります。
黟県(イーシアン)【世界遺産】
屯渓の北西60kmにある地区で、秦の始皇帝時代からの歴史があるといわれます。
ここでは明・清代の民家が残る村が世界遺産になっており、西遞(シーディ)村に約300、宏村に約140の民家が残されています。
九華山(ジウフアシャン)
黄山の北西130kmにある山地です。
中国四大仏教聖地の一つで、1342mの十王山をはじめ1000mほどの9峰があり、山深い山間に90余りの寺院が点在します。
7世紀に新羅の僧が75年間修行し、99歳の成仏後に3年の間腐敗せずに生きているように見えて「地蔵菩薩の化身」と信じられ、以後地蔵菩薩の道場となったといわれています。


中国の観光地

華中東部の地図


杭州・西湖周辺の地図


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西湖西湖

岳廟岳廟
(Photo by (c)Tomo.Yun)

六和塔六和塔
(Photo by (c)Tomo.Yun)

銭塘江の逆流銭塘江の逆流
(Photo 2009_07_21_DSC04891 by Gwydion M. Williams)

普陀山普陀山
(Photo Putuo Shan by NAPokalypse)

黄山黄山
(Photo 黄山 Huangshan 200506 by Dayou_X)

屯渓老街屯渓老街
(Photo 屯溪 Tunxi 屯渓 200506 by Dayou_X)

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