海外旅行準備室 ロゴ トップページこのサイトのご案内

ドイツの国旗 ケルンとドイツ西部(ドイツの観光地 2)

ケルン

ケルン (Köln) は、ドイツ北西部、ライン川沿いにある人口100万人の大都市です。
紀元前1世紀にローマ時代の植民地として建設された歴史のある町で、ラテン語の「植民地 (Colonia)」が地名になりました。
8世紀に大司教座が置かれ、多くの聖堂が建てられました。
18世紀から生産が始まったオーデコロン (eau de cologne) が有名で、その名もフランス語で「ケルンの水」の意です。
また地ビールの「ケルシュ (Kölsch)」も有名です。
2月下旬から3月上旬に開かれるカーニバルはドイツ最大で、「バラの月曜日」という大パレードが呼び物です。

大聖堂 (Dom)【世界遺産】
市街の中心部、ライン川西岸近くにあるドイツ最大のゴシック様式の大聖堂です。
高さ157mの尖塔が2本立ち、幅86m、奥行き144mという壮大な規模です。塔は509段の階段で高さ95mの展望台に登ることができます。
1248年に造営が始まり、14世紀に内陣が完成、以後再三の中断を経て最終的に完成したのは1880年です。
ドイツ・カトリックの総本山として、ケルンのシンボルとなっています。
ローマ・ゲルマン博物館 (Römisch-Germanisches Museum)
大聖堂の南にある博物館です。
第二次大戦中に防空壕を掘っていたところ、偶然に2世紀のローマ時代の住居が発見され、そのままの状態で博物館が建てられたものです。
発掘された住居を飾る美しい「ディオニソス・モザイク」が見所で、他に多くの石の建造物が展示されています。
アウグストゥスブルク宮殿 (Schloss Augustusburg)【世界遺産】
ケルンの南15kmの町ブリュール (Brühl)にある華麗な宮殿です。
ケルン司教のクレメンス・アウグストが1768年に建てたもので、ドイツのロココ様式の傑作といわれています。
内部のノイマン作の大階段は木製ながら、大理石に見える装飾が施されています。
美しい庭園のはずれには、狩の館として造られた「ファルケンルスト城 (Jagdschloss Falkenlust)」があります。

デュッセルドルフ

デュッセルドルフ (Düsseldorf) は、ケルンの北北西40kmにある人口50万人ほどのライン川沿いの都市です。
ルール工業地帯の中核都市で、日本企業も多く進出しています。
12世紀頃から町が形成され、19世紀の産業革命で発展しました。
詩人ハイネの出身地で、郊外のネアンデルタールは先史時代の原人の骨が発見された地として知られています。

ケーニヒスアレー (Königsallee)
ライン川東岸の市街中心部を南北に走る、約1kmの並木道です。
中央に堀があり、道沿いには高級ブティックやギャラリーなどが並ぶファッショナブルな通りで「小パリ」といわれ、市民からは「ケー」という愛称で呼ばれています。
ゲーテ博物館 (Goethe Museum)
ケーニヒスアレーの北東、公園のホーフガルテン (Hofgarten) にあるゲーテに関する資料を展示する博物館で、18世紀に造られた伯爵の狩猟用の館「イェーガーホフ (Jägerhof)」の中にあります。
20世紀前半にゲーテに関する資料を収集した出版者のキッペンバークのコレクションが展示されています。
旧市街 (Altstadt)
ケーニヒスアレーの西、ライン川沿いの地域です。
中世からの街並みが残る地域で、16世紀の「旧市庁舎 (Rathaus)」や、再建された14世紀の「城門の塔 (Schlossturm)」などがあります。
200軒もの居酒屋やレストランが集まる繁華街でもあり、「ドイツで一番長いカウンター」とも呼ばれています。
ハイネの家 (Geburtshaus des Heinrich Heines)
旧市街の南寄りにある、詩人ハイネが1797年に生まれた家です。
現在はビア・レストランになっていて、ハイネの家を示す看板がはめられています。
ベンラート城 (Schloss Benrath)
旧市街の南東12km、市の南端にある城です。
1773年にテオドール選帝侯が狩猟の館として建てたもので、ロココ、バロックの両様式が混合しています。
フランス庭園、イギリス庭園があり、南西側には広大な公園が広がっています。
ネアンデルタール (Neandertal)
旧市街の東15kmにある渓谷で、1856年に洞窟からヒトの祖先とされるネアンデルタール人の骨が発見された地です。
20万年前に出現し、3万年前に滅びたといわれています。
渓谷には「ネアンデルタール博物館(Neanderthal Museum)」があり、近くには発見された遺跡があります。

ボン

ボン (Bonn) は、ケルンの南40km、コブレンツの北西50kmのライン川沿いにある人口30万人の町です。
1990年のドイツ統一以前は西ドイツの首都でした。
中世はケルン大司教の居住地で、大学が置かれた文教都市であった地で、大作曲家ベートーベンの生地、またシューマンが没した町でもあります。

ミュンスター寺院 (Münster)
市街の中心部、中央駅の北にある教会です。
11〜12世紀に建てられたロマネスク様式の寺院で、八角形の尖塔があります。
14世紀には神聖ローマ帝国の戴冠式が行われています。
ベートーベン・ハウス (Beethoven Haus)
中央駅の北0.5kmにある、ベートーベンが1770年に生まれた家で、博物館となっています。
作曲に使ったピアノや補聴器、楽譜や直筆の書簡などが展示されています。
2004年にこの隣に最新のデジタル技術を駆使してベートーベンの生涯や歌劇の舞台をバーチャルに体験できる「デジタル・ベートーベン・ハウス」がオープンしています。

トリーア

トリーア (Trier) は、コブレンツの南西100km、モーゼル川の中流にあるルクセンブルク国境に近い町です。
有史以前から集落があり、紀元前1世紀にカエサルが征服、ローマ時代は重要な都市となりました。衰退後10世紀になってハインリヒ大司教が再興し、マインツやケルンと並ぶ強大な権力を握りました。
町にはドイツでは珍しくローマ時代の遺跡が点在し、あわせて中世の繁栄した時代の建物も混在して、これらが世界遺産になっています。

大聖堂 (Dom)【世界遺産】
旧市街の中心にあるロマネスク様式の大聖堂で、正式には「聖ペーター大聖堂 (Dom St.Peter)」です。
4世紀初めにローマ皇帝コンスタンティヌスが宮殿を改築して造られた非常に古いものです。南北の棟がありましたが、南側部分はリープフラウエン教会に改築ました。
聖堂は第二次大戦で破壊され、1974年に再建されました。
2004年に周辺の開発による景観の問題で「危機遺産」に指定されましたが、その後の計画の改善で、2006年に危機遺産からは除外されています。
リープフラウエン教会 (Liebfrauenkirche)【世界遺産】
大聖堂の南隣に建つ教会です。
大聖堂の南棟を13世紀に改築して造られたもので、初期ゴシック建様式ですが、曲面が多くと採り入れられた独自の形を持っています。
バジリカ (Basilika)【世界遺産】
大聖堂の南にある4世紀のコンスタンチヌス帝の宮殿だった巨大な建物です。
内部は仕切りのないホールになっており、フランク王国時代は宮殿、中世はトリーア大司教の住居として使われ、現在はプロテスタント教会となっています。
ポルタ・ニグラ (Porta Nigra)【世界遺産】
大聖堂の北にある2世紀のローマ時代に造られた門です。「黒い門」の意で、砂岩の表面が黒く変色したため中世からこう呼ばれてきたといわれます。
幅、高さとも30mほどある堂々としたもので、かつては町の城壁の一部だったものです。
11世紀に聖者が住み着いたため、その死後からは教会として大切にされてきたということです。
カイザーテルメン (Kaiserthermen)【世界遺産】
大聖堂の南0.8kmにあるローマ浴場跡です。
4世紀のコンスタンチヌス帝時代に造られたもので、建物の一部や、水道施設、床暖房施設跡などが残っています。
ローマ橋 (Römerbrücke)【世界遺産】
カイザーテルメンの西1km、モーゼル川に架かる2世紀に造られた橋です。
7本の橋脚中5本が当時のもので、18世紀に整備された石橋が載っています。

ドイツ西部各地

アーヘン大聖堂 (Aachener Dom)【世界遺産】
ケルンの西70km、オランダ、ベルギーと国境を接する町アーヘンにある大聖堂です。
9世紀にフランク王国のカール大帝が建てた宮殿の付属礼拝堂だったロマネスク様式の建物で、16世紀まで神聖ローマ帝国皇帝の戴冠式がここで行われました。
八角形のドームが特徴です。
エルツ城 (Burg Eltz)
コブレンツの南西25km、モーゼル川沿いの町モーゼルケルン (Moselkern) の北の山中にあるドイツ有数の美しい城です。
12世紀半ばに建造され、増改築を重ねて現在に至っています。
コッヘム (Cochem)
コブレンツの南西40km、モーゼル川沿いにある小さな町です。
ワインの産地で、周辺はブドウ畑が広がり、町の中心に「市庁舎」の建つ「マルクト広場」があります。
丘の上には10世紀頃に建てられた美しい「ライヒスブルク城 (Reichsburg)」があります。


ドイツの観光地

ドイツ西部の地図

ケルン大聖堂とライン川ケルン大聖堂とライン川
(Photo P1050662 by Rich B-S)

アウグストゥスブルク宮殿アウグストゥスブルク宮殿
(Photo To the Palace by rachel_titiriga)

デュッセルドルフ、ケーニヒスアレーデュッセルドルフ、ケーニヒスアレー
(Photo Königsallee by melalouise)

デュッセルドルフ、旧市街の旧市庁舎デュッセルドルフ、旧市街の旧市庁舎
(Photo Dusseldorf Rathaus by Effervescing Elephant)

ボン、ベートーベン・ハウスボン、ベートーベン・ハウス
(Photo Beethoven's House in Bonn by darkensiva)

トリーア、大聖堂トリーア、大聖堂
(Photo Trip to Treves by sebastianmonzel)

ポルタ・ニグラポルタ・ニグラ
(Photo Porta Nigra, Trier, Germany by Jorden rundt og hjem igen)

トリーア、カイザーテルメントリーア、カイザーテルメン
(Photo Kaiserthermen by MoonSoleil)

アーヘン大聖堂アーヘン大聖堂
(Photo Dom_Aachen by hartjeff12)

エルツ城エルツ城
(Photo Burg Eltz by roger4336)

このエントリーをはてなブックマークに追加

海外旅行準備室