ゴールド・コースト周辺(オーストラリアの観光地 3)
クイーンズランド州 (Queensland) はオーストラリアの北東部を占め、その南部の海岸はオーストラリアの東端にあたります。
観光地としてこの地域の中心都市のブリスベンに、ゴールドコーストやサンシャインコーストといったビーチリゾートがあります。
内陸部は広大な砂漠地帯で、観光地はありません。
ブリスベン (Brisbane) は、広域人口で210万人、中心部で90万人ほどの大都市です。シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第3の都市です。
亜熱帯気候のため年間を通じで温暖で、湿度が低いため過ごしやすい気候です。
市内をブリスベン川が蛇行して流れ、公園や街路樹の多い市街には19世紀の建物も残ります。ゴールドコーストへの玄関にもなっています。
なお現地語では「ブリズベイン」と発音し、外務省表記では「ブリスベン」、一般には「ブリスベーン」という言い方もします。
ゴールド・コースト (Gold Coast) は、ブリスベンの南南東80km、珊瑚海に臨む世界屈指のリゾート海岸です。
年中温暖で、年間の晴天日数が300日以上という絶好の気候で、美しい白い砂浜がおよそ42kmにわたって広がるビーチ・リゾートです。
ビーチ沿いに高層ホテル群が建ち並ぶ光景は有名です。
ブリスベン
- クイーン・ストリート (Queen Street)
- 市街中心部のブリスベン随一の繁華街です。
百貨店やショッピングセンターが並び、観光案内所もあります。
バスターミナルもある交通の起点にもなります。
- 市庁舎 (City Hall)
- 市街中心部の西にある、1930年に建てられたイタリア・ルネサンス様式の建物です。
高さ90mの時計台があり、市のシンボルになっています。
アートギャラリーや図書館などが入っており、展望室もあります。
- 州議事堂 (Parliament House)
- 市庁舎の南東1kmにあるクイーンズランド州の議事堂です。
州の公共建築物としては最古の1868年に建てられたものです。
見学のためのガイドツアーがあります。
- ボタニック・ガーデン (Botanic Gardens)
- 州議事堂の東隣にある植物園です。
市の中心部ながら、広い敷地に亜熱帯植物が生い茂り、マングローブの森もあります。
平日はボランティアによるガイドもあります。
- クイーンズランド文化センター (Queensland Cultural Centre)
- 市庁舎の南西、ブリスベン川の対岸にある総合文化施設です。
美術館、博物館、劇場、図書館が集まっています。
- サウス・バンク・パークランド (South Bank Parklands)
- クイーンズランド文化センターの南東、ブリスベン川沿いのレクリエーション施設です。
1988年の万国博覧会の跡地に造られたもので、人工のビーチや芝生が広がり、カフェやレストランもあります。
週末にはマーケットも開かれます。
- オーストラリアン・ウールシェッド (Australian Woolshed)
- 市街の北西14kmにある観光牧場です。
羊の毛刈りショーが人気で、アニマルファームにはカンガルーやコアラが放し飼いでいます。
- ローン・パイン・コアラ保護区 (Lone Pine Koala Sanctuary)
- 市街の南西10kmにある、1927年にオープンした世界最大のコアラ保護区です。
現在約130頭のコアラが飼育されており、他にもオーストラリアの様々な動物がいます。
園内ではいつでもコアラを抱くことができます。また動物の放し飼いもされており、餌付けなどの体験もできます。
- マウント・クーサ展望台 (Mt.Coot-tha Lookout)
- 市街の西5kmにある標高227mのクーサ山山頂の展望台です。
東にブリスベン市街と、遠くに海を望むことができます。
麓には植物園があります。
ゴールド・コースト周辺
- ゴールド・コーストのビーチ
- 42kmにおよぶ長いリゾート・ビーチの中心地は「サーファーズ・パラダイス (Surfers Paradise)」で、5kmにわたって黄金色の砂浜が広がり、その名の通り多くのサーファーが訪れ、観光客が集中するビーチです。
ここ以外のビーチは、北3kmの「メイン・ビーチ (Main Beach)」、南4kmの「ブロードビーチ (Broadbeach)」、南12kmの「バーリー・ヘッズ (Burleigh Heads)」、南17kmの「パーム・ビーチ (Palm Beach)」、南20kmの「カランビン (Currumbin)」、南25kmの「キラ (Kirra)」と続いています。
いずれもサーファーズ・パラダイス以上に美しい海で、雑踏がなくくつろげるビーチです。
なおビーチ間の移動やテーマ・パークに行くには、路線バス「サーフサイド・バス」の利用が便利です。
- サーファーズ・パラダイス (Surfers Paradise)
- ゴールド・コーストの中心地になっているリゾート・タウンです。
海は比較的波が高く、サーフィンの世界大会が開かれる本格的ポイントがいくつもあり、海水浴よりも日光浴向きの海岸です。
多くのホテルの他、レストランや大きなスーパーマーケット、デパート、コンビニなどもあり、滞在には事欠きません。
カジノやナイト・クラブなどナイト・ライフを楽しむ店も数多くあります。
- シー・ワールド (Sea World)
- サーファーズ・パラダイスの北5kmにある、オーストラリア最大の海洋アトラクションです。
イルカの曲芸やアクロバット水上スキーのショーなどが見ものです。
「絶叫マシーン」などさまざまなアトラクションのある遊園地もあります。
- ムービー・ワールド (Movie World)
- サーファーズ・パラダイスの北西20kmにある、ワーナー・ブラザーズ映画のテーマ・パークです。
ハリウッドの映画村を再現し、「バットマン」や「スーパーマン」といった人気映画の主役たちが闊歩し、映画のシーンを再現したショーや、映画撮影の舞台裏の見学などもできます。
- ドリーム・ワールド (Dreamworld)
- サーファーズ・パラダイスの北西25kmにある国内最大の規模を持つテーマパークです。
コアラをはじめ放し飼いの動物に会える「コアラ・カントリー」、ゴールドラッシュ時代の鉱山探検アトラクション「ゴールドラッシュ・カントリー」、ベンガル虎とトレーナーの様子が見られる「タイガー・アイランド」などのエリアがあります。
「絶叫マシーン」のある遊園地もあります。
- カランビン自然動物公園 (Currumbin Wildlife Sanctuary)
- サーファーズ・パラダイスの南南東18kmにある動物園です。
27haの敷地に動物や鳥類が自然に近い状態で飼育されており、コアラやカンガルー、エミューなどは放し飼いされています。
朝夕の2回、色鮮やかなオウム「ロリキート」が集まってくる餌付けが人気です。
- ナチュラル・ブリッジ (Natural Bridge)【世界遺産】
- サーファーズ・パラダイス南西40kmにある山間部のスプリングブルック国立公園 (Springbrook National Park) 内にある地区で、流れる川が岩を削って自然のアーチや洞穴を造っています。
目玉は洞穴内に生息する「土ホタル」で、暗闇の中で無数の幻想的な緑色の光を放っています。
サーファーズ・パラダイスから夕方出発でツアーがあります。
なお「土ホタル」はホタルではなく、ハエの仲間の幼虫ということです。
- ラミントン国立公園 (Lamington National Park)【世界遺産】
- サーファーズ・パラダイス南西50kmにある熱帯雨林の国立公園です。
標高1000mという世界最高所にある熱帯雨林として貴重な森です。
2万haの地域には500以上の滝や渓谷があり、総延長160kmというトレッキング・コースも完備しています。
様々な鳥が生息し、バード・ウォッチング・ツアーもあります。
その他の地域
- サンシャイン・コースト (Sunshine Coast)
- ブリスベンの北110kmにあるカラウンドラ (Caloundra) から、北のヌーサ・ヘッズ (Noosa Heads) まで約60kmにわたって続くビーチ・リゾートです。
ゴールド・コーストに比べて林立する高層ホテル群はありませんが、豪華ホテルやコンドミニアムがあり、ゆったりとしたリッチなリゾートが楽しめます。
リゾートの中心地は南端のカラウンドラで、美しい穏やかなビーチがあります。
北20kmのムールーラバ (Mooloolaba) は港町でもあり、海洋生物のテーマパーク「アンダーウォーター・ワールド (Undewater World)」があります。
北30kmのマルチドール (Maroochydore) はサーフィンのメッカ、北60kmの北端にあたるヌーサ (Noosa) は高級なホテル、レストラン、ブティックの並ぶリッチなリゾート・タウンです。
- フレーザー島 (Fraser Island)【世界遺産】
- ヌーサの北60km、本土のすぐ東に浮かぶ世界最大の砂でできた島です。
南北約120km、東西20kmほどで、10万年をかけて少しずつ川砂が堆積してできたといわれています。
砂が土台ながら、島には熱帯雨林や湖、渓谷などがあり、多くの動植物が生息しています。
島内に舗装道路はなく、4WDによる冒険ツアーか、トレッキングなどのエコ・ツアーになります。
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