海外旅行準備室 ロゴ トップページこのサイトのご案内

オランダの国旗 オランダ南西部(オランダの観光地 2)

ハーレム

ハーレム (Haarlem) は、アムステルダムの西20kmにある、中世の雰囲気を残す町です。
16〜17世紀に宗教改革の弾圧を逃れたフランドル人が多く移住し、この地でリネン織物やビール業を発展させました。
なお、ニューヨークにあるハーレム地区はオランダ人の入植地で、この地の名前を採ったものです。

フローテ・マルクト (Grote Markt)
市街の中心部にある広場です。
14世紀の「市庁舎 (Stadhuis)」や15世紀の「聖バヴォ教会 (Sint-Bavokerk)」、現在はフランス・ハルス美術館となっている1603年創建の「旧肉市場 (Vleeshal)」など中世の建造物が囲んでいます。
聖バヴォ教会 (Sint-Bavokerk)
フローテ・マルクトの南東側にある15世紀創建のゴシック様式の教会です。
当初はカトリック教会で壮麗な装飾がありましたが、16世紀の宗教改革で内部装飾は破壊されて質素になっています。
クリスチアン・ミューラーによる1738年作の巨大なパイプオルガンが見もので、モーツァルトが11歳の時に弾いたことで知られています。
フランス・ハルス美術館 (Frans Hals Museum)
フローテ・マルクトの南南西にある美術館です。17世紀に建てられた老人ホームの建物を1913年の美術館にしたものです。
16世紀の肖像画家フランス・ハルスの作品を11枚展示しています。

ライデン

ライデン (Leiden) は、アムステルダムの南西40kmにある人口12万人ほどの町です。
16世紀に創設されたオランダ最古のライデン大学がある学園都市です。
1855年に日本学科が設立され、シーボルトが教鞭を取った大学で、日本と関係が深い地です。
市内は運河が網の目のように走り、町の西に風車と跳ね橋があるオランダらしい風景を見ることができます。

城塞 (De Burcht)
市街の中心部、旧ライン川 (Oude Rijn) が新ライン川 (Nieuwe Rijn) と合流する地点にある城塞です。
市内の最高点、高さ12mの丘にあり、1574年にスペイン軍の侵攻に対して市民が篭城して勝利した記念の地です。
現在は城壁跡が残るだけで、市街を眺めるスポットになっています。
聖ピータース教会 (Sint-Pieterskerk)
城塞の南西0.4kmにあるゴシック様式の教会です。12世紀の創建で、15世紀まで増改築が繰り返されました。
17世紀のオランダ画家のヤン・ステーンが葬られています。
ライデン大学植物園 (Hortus Botanicus Leiden)
聖ピータース教会の西0.4kmにある、1587年開設のオランダ最古の植物園です。
ランの温室、バラ園、チューリップ園などの他、歴史を物語る樹齢300年を越える古木もあります。
シーボルトが日本から持ち帰った多くの植物のうち、ケヤキやトチノキ、カエデなどは樹齢150年以上の大木になっています。
シーボルトの家 (Sieboldhuis)
聖ピータース教会の北西0.3kmにある、江戸末期に日本に西洋医学を伝え、またヨーロッパに日本文化を紹介したドイツ人医学博士シーボルトの邸宅です。
日蘭友好400周年を記念して2005年にオープンした記念館で、シーボルトが持ち帰った多くの資料で未公開だったものを展示しています。
国立民族学博物館 (Rijksmuseum voor Volkenkunde)
城塞の北西1km、ライデン駅南にある世界の民俗や民芸を紹介する博物館です。ほぼ世界を網羅する質の高い資料を収蔵しています。
特に、シーボルトが日本から持ち帰った日用雑貨や道具、陶磁器や木版画などは日本人としては見たいところです。当時の春画も展示されています。
風車博物館 (Molenmuseum de Valk)
国立民族学博物館の北東0.5km、運河沿いにある風車の中を博物館にしたものです。風車は1743年に造られたもので、羽の直径は27mあります。
7階建ての内部は、粉挽きの設備が見学できる他、風車の仕組みやライデンの歴史に関する展示があります。
プット風車 (Molen van Put)
国立民族学博物館の南0.3kmの運河沿いにある風車です。
13世紀から使われている最も古い型の木製風車で、風向きによって自由に方向転換できる特徴があります。
近くには跳ね橋もあります。

デン・ハーグ

デン・ハーグ (Den Haag) は、アムステルダムの南西50km、北海沿岸にある人口45万人ほどのオランダ第3の都市です。
王宮、国会議事堂、中央官庁、各国大使館があるオランダの政治の中心地で、13世紀にウィレム2世が宮殿を築き、16世紀に議会が置かれた歴史を持っています。
なお、市名の頭に付く「デン」は冠詞で、英語でも "The Hague" と言い、数少ない冠詞付き地名になっています。日本語では略して単に「ハーグ」とも言っています。

ビネンホフ (Binnenhof)
市の中心部、13世紀にウィレム2世の居城として建てられた「騎士の館 (Ridderzaal)」が建つ地で、現在は国会議事堂や総理府、外務省などの庁舎となっています。
西側に広い堀 (Hofvijver) があり、噴水があります。
マウリッツハイス美術館 (Mauritshuis Museum)
ビネンホフの北の一角にある美術館です。17世紀にマウリッツ公が建てた館を1822年に王立美術館としたものです。
こじんまりして収蔵点数は少ないですが、レンブラントやフェルメールの秀作があります。
エッシャー美術館 (Escher in Het Paleis)
ビネンホフの北にある2002年開館の美術館です。
オランダを代表するグラフィック・アーティストで、「だまし絵」で知られるエッシャーの作品を展示しています。
3Dのインタラクティブ・シアターも併設しています。
平和宮(国際司法裁判所) (Vredespleis / Peace Palace)
ビネンホフの北西1.2kmにあるゴシックとネオ・クラシック様式の建物で、国際紛争を調停する国連の機関です。
1913年の第一次大戦後に国際連盟が設置を計画し、アメリカの大富豪カーネギー氏の寄付金で建てられたものです。
内部には各国から寄贈された芸術品が展示され、京都の西陣織で飾られた会議室「日本の間」もあります。
ガイド・ツアーで見学ができます。
マドローダム (Madurodam)
ビネンホフ北西3kmの郊外にあるテーマパークです。オランダの名所や歴史的な建造物を、実物の25分の1に縮小したミニチュアタウンです。
4〜9月は夜にライトアップされます。
スヘフェニンゲン (Scheveningen)
市街北西5km、北海に臨むオランダ最大のビーチ・リゾートです。
町には1885年オープンの高級ホテル「クアハウス」を中心に、カジノやショッピング・アーケードなどがあり、海岸沿いにはレストランも並びます。

デルフト

デルフト (Delft) は、デン・ハーグの南西10kmにある町です。17世紀から陶器の生産が始まり、中国陶磁器の影響を受けた独自の「デルフト焼き」で有名です。
17世紀の画家フェルメールが生まれて、生涯を過ごした町でもあります。

新教会 (Nieuwe Kerk)
町の中央にある広場「マルクト (Markt)」に建つゴシック様式の教会です。
14〜15世紀に造られ、高さ108mの尖塔が高くそびえる町のシンボルです。
オランダ建設の父ウィレム1世の墓や歴代王室の墓があります。
旧教会 (Oude Kerk)
マルクトの北西にある13世紀創建のデルフトで最古の教会です。
16世紀ごろまで増改築を繰り返して多様な様式が混在しており、高さ75mの尖塔を4本の小塔が囲む造りとなっています。建設途上で地盤沈下が生じて斜塔になっています。
画家フェルメールはここに埋葬されたと伝えられています。
プリンセンホフ博物館 (Stedelijk Museum Het Prinsenhof)
旧教会の西にある博物館です。
15世紀に修道院として建てられ、後にウィレム1世が身を隠しながら1584年に暗殺された建物で、壁にはその時の弾痕が残っています。
デルフトの歴史を物語る絵画やデルフト焼きなどの工芸品などを展示しています。
デルフト焼き工房
かつては多くの工房がありましたが、現在伝統を伝える工房はわずかとなっています。
見学ができる工房は「ポースレン・フレス社 (Porceleyne Fles)」が有名です。

ロッテルダム

ロッテルダム (Rotterdam) は、アムステルダムの南南東70km、デン・ハーグの南東25kmにある人口60万人のオランダ第2の都市で、オランダ経済の中心地です。
新マース川沿いに世界最大の港が広がっています。
1940年にドイツ軍の空爆で壊滅的な被害を受け、戦後急速に復興をしました。そのためオランダの中でも近代的な街並みで、歴史的な見所はあまりありません。
また治安面では、ビジネスマンを狙ったひったくりや置き引きが多発するということで注意が必要です。

ユーロマスト (Euromast)
市街の南、新マース川近くに立つ展望塔です。
1960年の花の博覧会の時に建造されたもので、高さ185mで、地上100mのところに展望台があります。
展望台からさらに回転しながら上昇する「ユーロスコープ」で塔の頂上まで行くことができます。
ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館 (Boymans van Beuningen Museum)
ユーロマストの北西にある中世から現在までのさまざまな美術品を集めた美術館です。
フランドル派の画家ブリューゲルの「バベルの塔」が有名で、オランダやフランスの絵画から、近代アートのダリの作品まで見ることができます。
なお名称の由来は、コレクションを寄贈したボインマスとベーニンゲンの名前をとったものです。

ユトレヒト

ユトレヒト (Utrecht) は、アムステルダムの南南東35kmにある人口25万人のオランダ第4の都市です。ローマ帝国が1世紀に造った要塞が町の起源で、中世には司教座が置かれたり、16世紀にはスペイン支配に対抗して独立のきっかけとなったユトレヒト同盟の中心として重要な役割を果たしました。
絵本でおなじみの「うさぎのミッフィー」の作者ディック・ブルーナの出身地です。

ドム教会 (Domkerk)
市街の中心部にあるゴシック様式の教会です。1254年から建設が始まり、1517年の完成でオランダ最古といわれます。
隣に14世紀に建てられた鐘楼「ドム塔 (Domtolen)」がそびえ、鐘楼としてはオランダで最高の高さ112mを誇ります。
1674年に落雷で教会と鐘楼をつなぐ部分が破壊され、教会自体もその時の傷跡が残ったままです。
鐘楼はガイドツアーで登ることができます。
オルゴール博物館 (Nationaal Museum van Speelklok tot Pierement)
ドム教会の西にある博物館です。
かつて教会だった建物の中に、古いオルゴール、手回しオルガン、からくり時計などが展示され、実際に音を聞くことができます。
1時間おきのガイドツアーのみで見学が可能で、所要時間も1時間ほどかかります。
デ・ハール城 (Kasteel de Haar)
ユトレヒトの西10km、ハールツイレンス (Haarzuilens)にある城です。
13世紀頃に創建し、一時廃墟になっていましたが、デ・ハール男爵が1892年から20年かけてネオ・ゴシック様式に再建したものです。城を囲む庭園も含めた美しい景観から「小ベルサイユ」ともいわれます。
豪華な内装に中世のコレクションも豊富で、中には日本の江戸時代の大名かごもあります

オランダ南西部各地

キンデルダイク (Kinderdijk)【世界遺産】
ロッテルダムの東15kmにある風車の名所です。広々とした湿原の川沿いに19基の風車が並んでいます。
1726年の洪水後に、その対策として1740年前後に水位の管理用にまとまって造られたものです。
見学はロッテルダムからボートで川沿いに巡るツアーが便利です。
ゴーダ (Gouda)
ロッテルダムの北東15kmにある、運河に囲まれた小さな町です。
「ゴーダ・チーズ」の産地で、旧市街の中心にある「マルクト (Markt)」では7〜8月の木曜日にチーズ市が開かれます。
マルクト周辺には、15世紀のゴシック様式の「市庁舎(Stadhuis)」、17世紀のチーズ計量所だった「チーズ博物館 (De Kaaswaag Gouda)」、16世紀の美しいステンドグラスがある「聖ヤンス教会 (Sint-Janskerk)」などの見所が集まっています。
なお、英語読みでは「ゴーダ」ですが、オランダ語では「ハウダ」と読みます。
アウデワーテル (Oudewater)
ゴーダの東15kmにある小さな町です。レンガが敷き詰められた中世の雰囲気を残す町です。
有名なスポットとして「魔女計量所 (Heksenwaag)」があります。15世紀に行われた「魔女狩り」において、魔女ならば空を飛ぶので極端に体重が軽いはず、ということでここで計量をして魔女でない証明書を発行するというものでした。ここでは公正な測定が行われ、魔女と判定された人は皆無だったそうです。
現在は博物館になっており、当時のはかりで体重を計り、証明書をもらうことができます。


オランダの観光地

オランダ南西部の地図

ハーレム、フローテ・マルクトハーレム、フローテ・マルクト
(Photo Haarlem City Hall (Left), Seen From Grote Markt by Bogdan Migulski)

ライデン、城塞ライデン、城塞
(Photo Leiden by Elisa atene)

シーボルトの家シーボルトの家
(Photo Sieboldhuis by Pachango)

ライデン、プット風車と跳ね橋ライデン、プット風車と跳ね橋
(Photo Leiden by Metro Centric)

ハーグ、ビネンホフハーグ、ビネンホフ
(Photo het binnenhof den haag (55) by bertknot)

ハーグ、平和宮ハーグ、平和宮
(Photo Vredespaleis - Den Haag by Het mooie Haagse Leven)

デルフト、新教会デルフト、新教会
(Photo Delft by aromano)

デルフト、ポースレン・フレス社の工房デルフト、ポースレン・フレス社の工房
(Photo De Porceleyne Fles, Delft, The Netherlands by Radio Nederland Wereldomroep)

ロッテルダム、ユーロマストロッテルダム、ユーロマスト
(Photo Rotterdam - Euromast by roger4336)

ユトレヒト、オルゴール博物館のガイドツアーユトレヒト、オルゴール博物館のガイドツアー
(Photo museum speelklok tot pierement (228) by bertknot)

デ・ハール城デ・ハール城
(Photo Kasteel de Haar, Netherlands by Rictor Norton & David Allen)

キンデルダイクの風車キンデルダイクの風車
(Photo Windmills at Kinderdijk by JackVersloot)

ゴーダ、チーズ・マーケットゴーダ、チーズ・マーケット
(Photo gouda cheese market (38) by bertknot)

アウデワーテル、魔女計量所アウデワーテル、魔女計量所
(Photo oudewater (101) by bertknot)

このエントリーをはてなブックマークに追加

海外旅行準備室