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ギリシャの国旗 エーゲ海の島々(ギリシャの観光地 3)

キクラデス諸島

キクラデス諸島 (Κυκλαδες / Kyklades) は、アテネの南東、エーゲ海中部に点在する島々で、主な島で20以上あります。
デロス島を中心に円形に島が集まっていることから、「サークル(=キクラ)」+「デロス(=デス)」が語源といわれます。
紀元前3000年頃から紀元前1000年頃、ミケーネ文明と同時期に青銅器文化のキクラデス文明が栄えました。
青い海に白壁の家々の美しい景観の島が多くあります。

ミコノス島 (Μυκονος / Mykonos) 
アテネの南東160km、キクラデス諸島の北東部に位置する島で、東西15km、南北12kmほどの大きさです。
青い海と白い家の景観は「エーゲ海の白い宝石」と呼ばれ、まさにエーゲ海のイメージそのものです。
島の西岸のミコノスが中心の町で、ホテルやレストランが集中し、狭い石畳の路地が入り組んでいます。
丘の上にある、かつて小麦を挽いていた風車「カト・ミリ」は島のシンボルとなっています。島内には多くの教会やビーチもあります。
デロス島 (Δηλος / Delos)【世界遺産】
ミコノス島の南西5kmに浮かぶ島です。
太陽神アポロンが誕生した島とされ、紀元前5世紀頃から「アポロン神殿」、「アルテミス神殿」、「野外劇場」や5基の「ライオン像」などが建造されました。
当時はペルシャの脅威に備えるため、ギリシャの有力都市国家が結んだ同盟「デロス同盟」の本部がこの地に置かれました。貿易拠点としても栄えましたが、ローマ時代に廃墟となり、現在は無人島となっています。
世界遺産に登録されており、ミコノス島からの定期フェリーで観光ができます。
サントリーニ島 (Σαντορινη / Santorini) 
ミコノス島の南120km、キクラデス諸島の最南部に位置する島で、正式には「ティーラ島 (Θηρα / Thira)」です。
南北18km、幅6kmほどの三日月形の島で、有史以来の火山活動でカルデラの外輪山の一部が島として残ったもので、中央の沈んだ部分が幻のアトランティス大陸だという伝説があります。
中心地は西岸中部にあるフィラ (Φηρα/Fira) で、海岸から高さ300mほどの絶壁の上に美しい白壁の街並みがあり、レストランや土産物屋が集まっています。崖下には港があり、階段、ケーブルカー、ロバのいずれかで町と行き来します。
北部の町イア (Οια / Oia) はこの地方の伝統的な家が集まり、宿泊施設にもなっています。岬は夕焼けの美しいスポットとして人気があります。

クレタ島

クレタ島 (Κρητη / Crete) は、キクラデス諸島の南、アテネから300km南にあるギリシャで最大の島です。
東西250kmほどの細長い島で、四国の半分弱の面積があります。
紀元前3000年から紀元前1400年頃までミノア文明が栄えた地で、島内に当時の遺跡が多く残り、美しい海岸線と温暖な気候で、ギリシャ有数のリゾート・アイランドにもなっています。
国内一のオリーブの産地で、多数の植物の原種が自生することでも知られています。
中心地は北岸中央部にあるイラクリオン (Ηρακλειο / Heraklio) です。

クノッソス宮殿 (Παλατι της Κνωσου / Palace of Knossos)
イラクリオンの南南東5kmにあるミノア文明の遺跡です。紀元前2000年頃に造られ、地震で倒壊して紀元前1700年頃に再建しました。
中庭のある、160m四方の建物には1200を越える部屋が迷路のように入り組み、「迷宮(ラビリンス)」といわれました。
壁面は見事なフレスコ画で飾られていますが、大半のフレスコ画がレプリカで、本物はイラクリオン博物館にあります。
イラクリオン考古学博物館 (Αρχαιολογικο Μουσειο Ηρακλειου / Archaeological Museum of Herakleion)
イクラリオン市内にある、クレタ島の出土品を展示する博物館です。
1912年の開館で、クノッソス宮殿をはじめ、ミノア文明の遺跡の出土品約5千点を収蔵します。
クノッソス宮殿の壁画「ユリの王子」、「パリジェンヌ」をはじめ多くの有名な展示品があります。
フェストス遺跡 (Φαιστος / Phaestos)
イラクリオンの南東50km、クレタ島の南岸近くの広大な平野を見下ろす丘の上にあるミノア遺跡です。
クノッソス宮殿とほぼ同時代の紀元前2000年頃に造られ、同じように中庭のある宮殿の遺構が残っています。
この遺跡から、未解読の象形文字が描かれた「フェストスの円盤」や、独特の形状の「カマレス式陶器」とよばれる壷や甕が出土しており、これらもイラクリオン考古学博物館に収蔵されています。
ハニア (Χανια / Chania)
イラクリオンの西110km、クレタ島西部北岸の町です。
中世のベネチア統治時代に造られた旧港周辺にカフェやレストランが集まっており、旧市街には古い街並みが残っています。
サマリア渓谷への拠点となっています。
サマリア渓谷 (Φαραγγι Σαμαριας / Samaria Gorge)
ハニアの南40kmにある渓谷です。
島の南岸の海岸まで18km続くヨーロッパ一長い渓谷で、広いところで幅150m、狭いところで3mという変化があります。
一般にはトレッキング・ツアーで最北端から出口の海岸まで谷を全行程歩きます。トレッキング時間は6〜8時間で、ハニアを早朝出発する丸1日のツアーになります。

ロードス島

ロードス島 (Ροδος / Rhodes) は、エーゲ海の南東、クレタ島の東北東200kmにある島で、トルコ本土に沿って並ぶドデカニサ諸島 (Δωδεκανησα / Dodekanisa) 南端の諸島最大の島です。
温暖な気候で地中海を代表する国際的なリゾートとなっています。
ビザンチン帝国末期の14世紀にイスラム勢力から逃れてきた聖ヨハネ騎士団の基地となり、ヨーロッパ色の島になりましたが、1523年にオスマン・トルコが占領して騎士団はマルタに追われ、島にはイスラムの建造物が建てられました。
しかし1912年にはイタリアが占領し、第二次大戦後にはギリシャに編入されました。
リゾート地とともに、支配の攻防をめぐる歴史が残る島です。

ロードス旧市街 (Μεσαιωνικη Πολη της Ροδου / Medieval City of Rhodes)【世界遺産】
ロードス島北端にある島の中心地ロードスの旧市街です。新市街の南東部にあり、建設は紀元前408年ですが、街並みは聖ヨハネ騎士団が14世紀に建設したものが残っています。
中心を騎士団の住居が並んでいた「騎士団通り」があり、北東部に「騎士団長の宮殿」があります。
その他、病院だった建物を利用した「考古学博物館」などのスポットがあります。
また旧市街西方の丘には、アポロン神殿や野外劇場跡がある古代の「アクロポリス」があります。
マンドラキ港 (Λιμανι Μανδρακι / Mandraki Harbor)【世界遺産】
旧市街の北側、新市街の東側にある港で、入り口にある1対の鹿のブロンズ像が島のシンボルとなっています。
紀元前284年にこれら2像の高さ15mほどの台座を踏みしめて、高さ34mの太陽神ヘリオスの立像が造られ、紀元前226年の地震で倒壊したといわれています。
今は跡形もありませんが、世界七不思議の一つとなっています。
イアリソス遺跡 (Ιαλυσος / Ialyssos)
ロードス市街の南西7kmの丘の上にある古代遺跡です。
紀元前12世紀にドリス人が建設したポリスの一つで、同時期のカミロスやリンドスも合わせてロードス島の3大ポリスとされます。
古代の遺構としては神殿跡が残る程度ですが、他に6世紀のビザンチン時代の教会や修道院が残っています。これらはトルコ支配時代には廃墟でしたが、20世紀のイタリア占領後に再建されたものです。
カミロス遺跡 (Καμειρος / Kamiros)
ロードス市街の南西30kmにある古代遺跡で、ロードス島3大ポリスの一つです。
紀元前3世紀頃のアテナ神殿跡をはじめ、多くの遺構が残っています。
蝶の谷(ペタルーデス) (Πεταλουδες / Valley of the Butterflies)
ロードス市街の南西20kmの内陸にある渓谷です。
7〜9月にかけて、無数の蝶が群れて飛ぶ光景が見られます。
ただし、数は多いもののその姿はむしろ蛾に似ている種類で、飛ぶよりも木の幹や葉、岩などにびっしり止まっているほうが多いです。
リンドス (Λινδος / Lindos)
ロードス市街の南45km、島の東岸中部の岬にある町です。
岬の岩山の上に紀元前8〜6世紀頃のポリスの遺跡があり、中世には聖ヨハネ騎士団の砦にもなりました。
ロードス島の3大ポリスの一つで、唯一当時からから住民が住み続ける町で、全体が遺跡として保護されています。
手織りの布が特産品となっています。

エーゲ海の他の島々

コス島 (Κως / Kos)
ロードス島の北西100km、ドデカニサ諸島の中部にある東西50kmほどの細長い島で、紀元前460年に医学の父ヒポクラテスが生まれた島として知られます。
また温暖な気候でリゾートの島にもなっており、温泉が出ている場所もあります。
中心は北東部のコス (Κως / Kos) で、医の神アスクレピウスを祀り、ヒポクラテスが医術を行った神殿跡「アスクレピオン (Ασκληπιειον / Asklepion)」の他、ヒポクラテスがその木陰で医学を教えたというプラタナスの木や、博物館などの見所があります。
ロードス島から船で行くことができますし、トルコのボドルム (Bodrum) からはフェリーで1時間です。
パトモス島 (Πατμος / Patmos)【世界遺産】
ロードス島の北西180km、ドデカニサ諸島北部にある南北15kmほどの小さな島です。
1世紀にキリストの弟子ヨハネがローマ皇帝から異端者として流された島で、ここで「黙示録」を著わしたといわれ、多くの巡礼者が訪れます。
ヨハネが黙示録を執筆したという洞窟は小さな教会となり、近くには11世紀に建てられた「聖ヨハネ修道院 (Μονη Iωαννη / Monastery of St.John)」があります。


ギリシャの観光地

エーゲ海の島々の地図

ミコノス島ミコノス島

デロス島のライオン像デロス島のライオン像
(Photo delos_052 by markomni)

サントリーニ島、イアの町並みサントリーニ島、イアの町並み
(Photo Santorini, Oia by Arian Zwegers)

迷宮を偲ばせるクノッソス宮殿迷宮を偲ばせるクノッソス宮殿
(Photo Knossos by ctsnow)

サマリア渓谷のトレッキングサマリア渓谷のトレッキング
(Photo Samaria Gorge by James Preston)

ロードス旧市街の通りロードス旧市街の通り
(Photo the Street of the Knights in Rhodes' Old Town by ctsnow)

ロードス島、マンドラキ港の一対の鹿の像ロードス島、マンドラキ港の一対の鹿の像
(Photo Rodas Mandraki by Daquella manera)

ロードス島、蝶の谷に生息する蝶ロードス島、蝶の谷に生息する蝶
(Photo Epáno Kalamón - Rhodos Dodekanisou by wiseguy71)

コス島のビーチコス島のビーチ
(Photo Beach Kos by mario_lem73)

パトモス島、黙示録の洞窟のある教会パトモス島、黙示録の洞窟のある教会
(Photo Cave of the Apocalypse by simonjenkins' photos)

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