スペイン旅行のいろいろ情報
スペインの料理
特徴
基本的にオリーブ油とニンニクを使い、比較的少ない調味料で素材の風味を生かして仕上げます。
このベースのもとで、地方ごとにその地の食材や調理方法でバラエティのある料理を作っています。
牧畜が盛んですが牛よりは豚、羊、鶏のほうが量的に多く、内臓やハムなどの加工品も料理に使われます。
またフランスなどに比べて魚介類を使った料理が豊富で、欧米で嫌われるタコも食べます。
野菜類では、タマネギ、トマト、ピーマン、豆類などを多用します。
食事のサイクルとしては、
朝食 → 10時頃に軽食 → 14〜16時頃に昼食 →
19時頃におつまみ(タパスといいオードブル的なもの)→ 21時ころから夕食
が通常で日本の食事ペースと全く違います。
レストランもこの時間帯にあわせて開きますので注意が必要です。
昼食は2時間ほどかけて楽しみ、この時間帯は会社や商店も昼休みで閉まります。
スペインの名物料理
- パエ−ジャ(パエリャ) (Paella) = 米の産地バレンシア地方の名物料理で、スペイン料理の代名詞のような存在です。
底ガ浅くて丸い大鍋に、サフランとオリーブ油を混ぜた米を入れ、さまざまな魚介類とタマネギ、トマトなどを加えて炊き込んだものです。
- トルティージャ (Tortilla) = スペイン風オムレツです。
炒めたジャガイモやタマネギなどの食材をを溶き卵に混ぜてパンケーキ風に焼いたもので、直径20cmほどの大きなものです。
混ぜる食材で多くのバラエティがあります。
- プルポ・ア・フェイラ (Pulpo a Feira) = 日本語で「タコのガリシア風」です。
茹でたタコをぶつ切りにして、塩、オリーブ油、パプリカをかけたものです。
ガリシアはスペイン北西部にあたります。
- ガスパチョ (Gazpacho) = アンダルシア地方名物の冷たい野菜スープです。
トマトをベースに、タマネギ、ピーマン、キュウリなどの野菜をオリーブ油やパンなどどともにすりつぶして混ぜたものです。
冷やして食べます。
- コチニージョ・アサド (Cochinillo Asado) = セゴビアなどカスティーリャ地方の料理です。
生後3週間ほどの仔豚をオーブンで丸焼きにしたものです。
- コシード・マドリレーニョ (Cocido Madrileño) = マドリード周辺の伝統的な家庭料理で、豚、鶏、ソーセージなどの肉類とジャガイモ、ニンジン、豆類などを煮込んだシチューです。
- ソパ・デ・アホ (Sopa de Ajo) = パンとニンニクを炒めて水を加え、卵を混ぜて半熟状にしたスープです。
地方により作り方にバラエティがあります。
- オジャ・ポドリーダ (Olla Podrida) = 豚肉やソーセージなどの加工肉、ガルバンソー豆や野菜を煮込んだものです。
ドン・キホーテも食べたという中世からの伝統料理です。
- サルスエラ (Zarzuela) = 魚介類を、ニンニクやトマトをベースにしたソースで煮込んだスペイン風ブイヤベースです。カタルーニャ料理です。
スペインの酒
- ワイン (Vino) = フランス、イタリアと並ぶ世界的なワイン生産国で、カタルーニャ、リオハ、カスティージャ・レオンといったスペイン北部で良質なワインが多く生産されています。
- シェリー (Sherry) = スペイン語では「ヘレス (Jerez)」と呼びます。
ワインの醸成の際に、樽に空間を残して酵母の膜を発生させて独特の香気を付け、ブランデーを混ぜてアルコール度数を20%近くまで高めた「強化ワイン」です。
アンダルシアのヘレス地方で作られています。
- アニス (Anis) = ハーブの一種アニス(ウイキョウ)を使ったリキュールで、アルコール度数は40%以上あり、水で割ると白濁します。
消化促進の効果があるといわれ、食後酒に使われます。
マドリードの南の町チンチョンが生産地です。
- シドラ (Sidra) = 北部アストゥリアス地方の名物のリンゴ酒です。
スペイン・旅の雑学
- フラメンコ
- アンダルシア地方の民族舞踊で、流浪の民ヒターノ(ジプシー)と15世紀まで支配したイスラム音楽、スペイン固有の音楽がミックスして、踊りと歌とギターによる形ができあがりました。
カスタネット、指音、足音、手拍子を駆使して踊り、最高潮に達すると見物人から「オレ!」の掛け声がかかり全体を盛り上げます。
- 闘牛
- 牧畜の繁栄を祈願して、神に雄牛の死を捧げる供養が起源とされています。
スペインの国技で、全土で500を越える闘牛場があります。
主役の「マタドール」が最初に牛をあしらい、次に「ピカドール」が牛を槍で傷つけ、続いて3人の「パンテリジェロ」が順に旗のついた「もり」を刺していき、最後に再び「マタドール」が登場して、華麗なあしらいの後でとどめを刺す、というストーリーになっています。
しかし、2010年に動物愛護の観点から、カタルーニャ州で「闘牛禁止法」が成立し、2011年9月のバルセロナの闘牛が最後となりました。
- パラドール (Parador)
- スペイン全土に約90ヶ所設けられた国営のホテルです。
古城や修道院、貴族の邸宅を改造したものが35ヶ所ほどあり、その他は歴史のある町、景勝地、リゾート地に建てられたものなどです。
ランクでは3星から5星がついており、宿泊料金は日本円で1人2万円前後のものが多いようです。
- アランフェスのイチゴ列車
- アランフェスはイチゴの産地で、かつてマドリードの王室にイチゴを鉄道で運んでいました。
これにちなみ、春から夏の土曜日に1日1往復、マドリードからアランフェスに蒸気機関車で観光列車が走っています。
車内でイチゴのサービスもあります。
- セルバンテス列車
- 春と秋に、マドリードから文豪セルバンテスの生地であるアルカラ・デ・エナーレスに向けて観光列車が出ます。
車内で特産品のプレゼントや古典劇などのイベントがあります。
アルカラ・デ・エナーレス到着後は地元ガイドによる市内観光がついています。
- ボタ
- ワインを入れる革袋です。
ワインを入れ、飲む時はさかさまにして高くささげ、細く流れ出るワインを口で受け止めて飲みます。
コップが不要で、回し飲みが可能な優れもの(?)で、闘牛場やサッカー場の観客席で観戦しながら飲んでいる人が多いとのことです。
暑い季節でも、気化熱で飲み頃になっているということです。
本物はヤギの革で、パンプロナ産に限るとのことです。
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