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イランの国旗 テヘランとイスファハン(イランの観光地 1)

テヘラン

テヘラン (Tehran) は、イラン北部、急峻なアルボルズ山脈の南麓にある首都で、標高約1200mの盆地にあります。
人口は1200万人を超え、現在も人口流入が続く巨大都市となっています。
古代から町が形成され、14世紀にはこの地域の中心都市となっていました。
首都となったのは1795年で、以後クーデターや1979年のイラン革命はここを舞台に起こっています。
歴史的な建造物はあまりありませんが、国際空港があるイランの玄関口として訪れることになります。

ゴレスタン宮殿 (Golestan Palace)【世界遺産】
テヘラン中心部にある、1796年から1925年まで続いたガージャール朝時代に建造された宮殿です。
市内で最古の建造物で、絢爛なモザイクや彫刻などペルシャ工芸の粋を集め、さらに西洋の教会建築やインド建築の要素も融合されています。
また "ゴレスタン" は「バラの園」を意味し、美しいペルシャ庭園もあります。
イラン考古学博物館 (National Museum of Iran)
ゴレスタン宮殿の北北西1kmにある1935年開館の博物館です。
紀元前5千年以上前からの出土品や、ペルセポリスをはじめ各地の遺跡から発掘された遺物を収めています。
ガラス・陶器博物館 (Glass and Ceramics Museum)
イラン考古学博物館の北0.6kmにある博物館です。
ガージャール朝時代に首相の私邸として建てられた建物を1936年に博物館としたものです。
紀元前から現代までの陶磁器やガラス器などを展示していて、墓の副葬品の展示も多いです。
宝石博物館 (National Jewels Museum)
イラン考古学博物館の北東0.4kmにある博物館です。
中央銀行地下の宝物庫を見学するもので、ガージャール朝やパフラヴィー朝の宝物を展示しています。
「光の海」と称する世界最大の182カラットのダイヤモンドをはじめ、個々に数千、数万個単位で宝石をちりばめた品々が並んでいます。
なお開館は、土曜から火曜の14時から16時30分のみで、中央銀行が休日の日も休館になるということです。
カーペット博物館 (Carpet Museum of Iran)
ゴレスタン宮殿の北西5kmにある博物館です。
1976年の開館で、15世紀から20世紀までの貴重なアンティーク・カーペットを100枚以上展示しています。
製作の実演もあります。
アザディ・タワー (Azadi tower)
市街の西郊、メヘラーバード国際空港の近くにある現代的な塔です。
1971年にペルシア帝国成立2500年を記念して建てられたもので、高さは45mあります。
内部は歴史博物館になっており、最上階からは街並みとエルブルズ山脈が眺められます。
サーダバード宮殿 (Saadabad Palace)
テヘラン中心部から北15km、市街の北のはずれにある、イスラム革命で追放された旧パフラヴィー(パーレビ)家の夏の離宮です。
もともとは17世紀の王族の館として造られ、1920年代まで増築されてきた宮殿の建物が広大な敷地に点在します。
現在は博物館としていくつかの宮殿が公開されていて、豪華絢爛な部屋や調度品を見ることができます。
タジリッシュ・バザール (Tajrish Bazaar)
サーダバード宮殿のすぐ南、タジリッシュ地区にあるバザールです。
迷路のような路地に多くの小さな店がひしめき合っていて、じゅうたんや香辛料など、イランらしい品物を売っている店も多くあります。

イスファハン

イスファハン (Isfahan) は、テヘランの南350km、イランの中央部のやや西寄りにある人口150万人余の都市です。
「エスファハーン」と表記することもあります。
アケメネス朝時代から町があったとされ、交易の拠点として栄えました。
16世紀に建国されたサファビー朝によって、1597年に当地が首都とされ、町は飛躍的に発展し、その繁栄ぶりから「イスファハンは世界の半分」という表現で称賛されました。
しかし18世紀にサファビー朝が衰退するとともに、1722年にはアフガン人によって町は破壊されました。
19世紀に町の復興が始まりましたが、首都はテヘランに移されています。
近代的な町に変貌していますが、サファビー朝時代の王のモスクと王の広場の周辺が世界遺産に登録されて、イラン随一の観光都市となっています。

イマーム広場 (Imam Square)【世界遺産】
市の中央部にある広大な広場で、サファビー朝時代の1612年に完成しました。
512×159mの方形で、青をベースとした美しいアラベスク模様のタイルで飾られた、イマーム・モスク、シェイフ・ロトフォラー・モスク、アリカプ宮殿が周囲を取り囲んでいます。
その壮観が「世界の半分」といわしめた眺めとなっています。
イマーム・モスク (Imam Mosque)【世界遺産】
イマーム広場南側にある壮麗なタイルとカリグラフィで有名なモスクです。26年の歳月をかけて、1638年に完成しました。
正面玄関は広場に面するしていますが、モスクはメッカの方向を向いています。
シェイフ・ロトフォラー・モスク (Sheikh Lotfollah Mosque)【世界遺産】
イマーム広場東側に建つ、市内で最も精巧で壮大なモスクで、1618年に完成しました。王室専用のため、ミナレット(塔)がありません。
アリカプ宮殿と地下道で繋がっていて、王妃らは直接礼拝できたということです。
アリカプ宮殿 (Ali Qapu Palace)【世界遺産】
イマーム広場西側に建つ、シャー・アッバスの4人の正妻の住居だった宮殿で、イマーム広場建設の前、15世紀のチムール朝時代に建てられました。
6階建ての建物の前面に2階建ての建物が増築された構造で、内部には多くの小部屋があります。
チェヘル・ソトゥーン宮殿 (Chehel Sotoun)【世界遺産】
アリカプ宮殿の西側、裏庭園にある、シャー・アッバス1世の謁見の間だった宮殿で、1657年の建立です。
広大な花園の中にあり、正面には大きな池があります。
前室の20本の柱が池に映るさまから「40柱宮殿」とも呼ばれます。
金曜のモスク(ジャーメ・モスク) (Jameh Mosque)【世界遺産】
イマーム広場の北東1.5kmにあるモスクです。
8世紀の創建でイスファハン最古のモスクですが、焼失や再建、増改築が18世紀ごろまで継続的に行われ、各時代の建築様式が混在しています。
イスラム建築様式の研究者にとっては「建築様式の博物館」といった存在になっています。
33アーチ橋 (Bridge of 33 Arches, Siosepol)
イマーム広場の南西2km、市内中心部の南を東西に流れるザーヤンデルード川 (Zayanderud) に架かる橋です。
「シオセポル」が正式名で、市の中心のチャハバー通りを結んでいます。
1602年完成の橋で、長さは298m、幅14mです。文字通り33のアーチがあり、2層構造になっています。
ハージュ橋 (Khaju Bridge, Pol-e Khaju)
33アーチ橋の南東1.5kmにある、1650年完成の2層のテラスを持つ橋です。
ポレ・カジュが正式名で、長さ132m、幅12mです。内部にはチャイハネ(喫茶店)があります。
バンク教会 (Kelisa-ye Vank)
33アーチ橋の南西1kmにある、1664年建立のイラン・アルメニア教会の中心となってきた教会です。
イスラム教とキリスト教の混合様式で、博物館も併設しています。
アーテシュガーフ (Atashgah)
市街中心部の西4km、高さ約210mの丘の上に残る、3〜7世紀のササン朝時代のゾロアスター教神殿の遺構です。
遺構周辺はイスファハンの町が望める展望台ですが、遺跡の崩壊がかなり進んでいて危険性があるということです。


イランの観光地

イラン中西部の地図

テヘラン、ゴレスタン宮殿テヘラン、ゴレスタン宮殿
(Photo Iran 2007 015 Golestan palace by David Holt London)

イラン考古学博物館イラン考古学博物館
(Photo National Museum by D-Stanley)

サーダバード宮殿サーダバード宮殿
(Photo Saadabad Palace by reibai)

イスファハン、イマーム広場イスファハン、イマーム広場
(Photo 476 by ninara)

アリカプ宮殿アリカプ宮殿
(Photo Ali Qapu by kamshots)

金曜のモスク金曜のモスク
(Photo Jameh Mosque of Isfahan by reibai)

33アーチ橋33アーチ橋
(Photo Si-o-Seh Bridge by D-Stanley)

夜のハージュ橋夜のハージュ橋
(Photo Khaju Bridge, Isfahan by Jeff McNeill)

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