カウアイ島とマウイ島(ハワイの観光地 3)
カウアイ島 (Kauai Island) は、オアフ島の西北西130kmにある、東西50km、南北40kmの島です。
ハワイ諸島では最も古く、500万年ほど前に海底火山が隆起してできたと考えられ、その中心の火山だったワイアレアレ山(Mt.Waialeale / 標高 1569m)が島の中央にそびえています。
「庭園の島」といわれ、全島を緑の深い森が覆っていて、1778年にキャプテン・クックがハワイ諸島で最初に上陸した島でもあります。
中心地は空港のある南東部のリフエ (Lihue) 地区で、ホノルルから国内線があります。
マウイ島 (Maui Island) は、オアフ島の東南東120km、ハワイ島の北西60kmにある島です。
東西80km、南北50kmのひょうたん型の島で、太古にの2つの火山島がつながってできたものです。
中心地は北部のひょうたんのくびれの位置にあるカフルイ (Kahului) で、空港があり、ホノルル、コナから国内線があります。
カウアイ島
- カウアイ博物館 (Kauai Museum)
- リフエ市街にある博物館です。カウアイ島をはじめ、ハワイの自然や歴史、生活文化などを展示しています。
2つの建物があり、1つは溶岩ブロックで造られています。
- ワイルア川 (Wailua River)
- リフエの北東8kmにある川です。ワイアレアレ山から蛇行しながら東に流れる川で、ハワイで唯一船が航行できる川です。
周辺は日本の降水量の10倍近い雨が降り、両岸は熱帯雨林で覆われています。
河口近くの発着所からクルーズ船やカヤック・ツアーが出ています。「シダの洞窟」観光の船も出ます。
- 太古にの2つの火山島がつながってできた (Fern Grotto)
- ワイルア川を西へ4kmほど遡ったところにある洞窟です。
奥行き5mほどの岩屋のような空間ですが、頭上にたくさんのシダが生えています。
かつて王族が神聖な儀式を行った聖域で、現在はここで結婚式を挙げるカップルも多いそうです。
- キラウエア灯台 (Kilauea Lighthouse)
- カウアイ島北東部、ハワイ諸島の最北端にあたるキラウエア岬 (Kilauea Point) にある灯台です。
1913年に完成して1976年まで使われ、国の歴史的建造物に指定されています。
周辺は野鳥の保護区となっており、灯台近くの「ビジター・センター」には野鳥に関する展示があります。
- グアバ・カイ・プランテーション (Guava Kai Plantation)
- キラウエア灯台の南4km、50haに及ぶ広大なグアバ農園です。
「ビジター・センター」から農園や工場の見学ツアーが出ます。ジュースやジャムの試食もできます。
- プリンスビル・リゾート (Princeville Resort)
- キラウエア灯台の西10km、カウアイ島北岸の中央部にある豪華リゾートです。
西にハナレイ湾 (Hanalei Bay) を望む高台にあり、全米屈指の名門ゴルフコースがあることで有名です。
- ハナレイ渓谷展望台 (Hanalei Valley Lookout)
- プリンスビル・リゾートの南にある展望台です。
ハナレイ川が流れ、タロイモ畑が広がるなだらかな谷を見渡すことができます。ハワイの原風景といえる景色です。
- マニニホロ洞窟 (Maniniholo Dry Cave)
- プリンスビルの西10kmにある洞窟です。間口、奥行きとも数十mあり、奥は光が差し込まず迫力があります。
小人・メネフネが魚を横取りした悪魔を閉じ込めるため掘ったという伝説があります。
- ワイカパラエ&ワイカナロア洞窟 (Waikapalae & Waikanaloa Wet Cave)
- マニニホロ洞窟の西1kmにある洞窟で、いずれも洞窟の中に水をたたえているため、マニニホロと区別して「ウェット・ケーブ」と呼ばれます。
火の女神「ペレ」が住んでいたという伝説があります。
水は湧き出した地下水で、冷たいため泳ぐことは禁止されています。
- ツリー・トンネル (Tree Tunnel)
- リフエの西南西10km、リフエからコロアへ向かう道路の両側に2kmにわたって続くユーカリの並木です。
100年以上前にオーストラリアから移植されたもので、上部の枝が重なり合ってトンネルのようになっています。
地域の防風林の役目も果たしているということです。
- オールド・コロア・タウン (Old Koloa Town)
- リフエの南西15kmにある町です。
1835年にハワイで初めてサトウキビ栽培に成功して砂糖産業で栄えました。
メイン・ストリートは1950年代の街並みを再現して、レストランや土産物ショップが並んでいます。町の入り口には製糖工場の煙突が残されています。
- ポイプ・ビーチ (Poipu Beach)
- コロアの南南東5km、カウアイ島の南端に位置するカウアイ島で人気のビーチ・リゾートです。
晴天率が高く、波が穏やかで、年間を通じて海水浴が可能です。
絶滅が危惧されているアザラシ「ハワイアン・モンクシール」が見られることでも知られています。
- 潮吹き穴 (Spouting Horn)
- ポイプ・ビーチ西6kmの海岸にある、溶岩にあいた穴から海水が噴き上げるスポットです。
轟音とともに水が吹き上がり、波が高いときには展望台までしぶきが届きます。
- ワイメア峡谷 (Waimea Canyon)
- カウアイ島の北西部から南に流れるワイメア川 (Waimea River) が数百万年の歳月をかけて溶岩台地を浸食して造った大峡谷です。
幅1.5km、深さは1000m以上あり、南北に16kmにわたって続き、「太平洋のグランドキャニオン」とも称されます。
島の南西岸、1778年にキャプテン・クックが初上陸した町のワイメア (Waimea) が玄関口で、北15kmの標高1115mの地点に峡谷が見渡せる展望台があります。
太陽光線の加減から、早朝か夕方が美しく見えるといいます。
- ナ・パリ・コースト (Na Pali Coast)
- カウアイ島の北西岸、1000m以上の溶岩台地が一気に落ち込む断崖が続く海岸です。
海岸周辺に道路はなく、ワイメア渓谷展望台から北に10kmにある、標高1143mの「カララウ展望台 (Kalalau Lookout)」、およびその東にある標高1400mの「プウ・オ・キラ展望台 (Puu O Kila Lookout)」から眺めることができます。その他飛行機による空からの遊覧観光などもあります。
マウイ島
- アレキサンダー&ボールドウィン砂糖博物館 (Alexander & Baldwin Sugar Museum)
- カフルイの南東3kmにあるハワイの砂糖産業の歴史を伝える博物館です。
アレキサンダー&ボルドウィン製糖工場に隣接し、かつて砂糖産業が全盛の頃の生産方法や、日本をはじめとする移民の暮らしぶりなどを資料や写真で展示しています。
- イアオ渓谷 (Iao Valley)
- カフルイの西8km、島の西部にそびえる標高1765mのプウククイ山 (Mt.Puukukui) の東麓に広がる渓谷です。岩山や森が広がり、展望台や遊歩道が整備されています。
細く空に向かって切り立つ岩山「イアオ・ニードル (Iao Needle)」で知られ、アメリカのヨセミテ国立公園に雰囲気が似ることから、「太平洋のヨセミテ」といわれます。
地形上、貿易風による雨や霧が多い地域です。
- マウイ・トロピカル・プランテーション (Maui Tropical Plantation)
- カフルイの南西7kmにある観光農園です。
マウイ島のプランテーション農業について、トラクターが引くトラムに乗って園内を見学します。
サトウキビ、ココナッツ、パパイヤ、バナナなどの畑をめぐるようになっています。
- マウイ・オーシャン・センター (Maui Ocean Center)
- カフルイの南西10km、マウイ島の西岸にある1998年オープンのハワイ最大の水族館です。
巨大な水槽の水中トンネル「アンダーウォーター・ジャーニー」をはじめ「ウミガメのラグーン」、「クジラのディスカバリー・センター」など多くの見所があります。
- ラハイナ (Lahaina)
- カフルイの西20km、マウイ島北西岸の町です。
カメハメハ大王がハワイ統一を成し遂げた1810年から1840年のホノルル遷都まで都だった地で、史跡がいくつも残っています。
また太平洋の捕鯨基地としても栄え、かつての賑やかな港町の風情を残しています。
海岸に沿って走るフロント通り (Front Street) がメインストリートで、ニューイングランド風の木造の建物が並び、ギャラリーや土産物の店、レストランなどがあります。
- ボールドウィン・ホーム (Baldwin Home Museum)
- ラハイナ中心部にある1835年に建てられ、翌年からアメリカの宣教師兼医者のボールドウィン一家が住んだ邸宅です。
博物館として公開され、当時の医療器具や生活用品などが展示されています。
- バニヤンの大木 (Banyan Tree)
- ボールドウィン・ホームの南にある大樹です。
1873年に植えられたもので、高さ18m、多くの枝が横に広がり木陰を作る範囲は2700uにもなっています。
- オールド・コートハウス (Old Courthouse)
- バニヤンの大木の南、港の近くにある1859年に税関兼裁判所として建てられた建物です。
現在も裁判所の事務所があり、牢獄はギャラリーとなっています。2階には「ラハイナ郷土文化博物館 (Lahaina Heritage Museum)」があります。
- カルタゴ人2世号 (Carthaginian II)
- ラハイナ港に係留されている、19世紀に宣教師を乗せて世界各地を航海し、捕鯨にも使われた帆船のレプリカです。
船内は捕鯨に関する博物館となっており、当時の捕鯨用具などが展示されています。
- カアナパリ (Kaanapali)
- ラハイナの北7kmにあるビーチ・リゾートです。
かつて製糖工場の敷地だったところを1960年頃から開発したもので、5kmにわたる白砂のビーチに豪華ホテルをはじめとするさまざまなタイプのホテルが集まっています。
中心には多くのショップやレストランが入るショッピング・センター「ホエーラーズ・ビレッジ (Whalers Village)」があり、捕鯨の歴史を紹介する「ホエーラーズ・ビレッジ博物館 (Whalers Village Museum)」も併設されています。
- サトウキビ列車 (Sugar Cane Train)
- ラハイナ駅とカアナパリのプウコイリ駅間約9kmを30分ほどかけて走る観光列車です。
かつてのサトウキビのプランテーションの運搬に使っていたもので、当時の蒸気機関車が走ります。
正式名称は「ラハイナ・カアナパリ・パシフィック鉄道 (Lahaina Kaanapali Pacific Railroad)」といいます。
- カパルア (Kapalua)
- カアナパリの北5kmにある高級ビーチ・リゾートです。
カパルア湾に弧を描くように波穏やかなビーチで、全米でナンバーワンのビーチに選ばれたこともあります。ホテルやゴルフ場が点在します。
- ワイレア (Wailea)
- カフルイの南20km、マウイ島の南西岸あるビーチ・リゾートです。
比較的新しく開発された高級リゾート地で、ゴルフ場の他、テニスやマリン・スポーツ、スパなどの施設が揃っています。
中心部には、ブティックやショップ、レストランなどが入っている大規模ショッピング・センター「ザ・ショップス・アット・ワイレア (The Shops at Wailea)」があります。
- ハレアカラ火山 (Haleakala Volcano)
- マウイ島の南部にそびえる標高3055mの世界最大の休火山です。
周囲34km、深さ1000mに及ぶ大クレーターがあり、火口群が点在する荒涼とした風景は映画「2001年宇宙の旅」のロケにも使われました。
山頂まで道路が整備され、快適に登頂ができます。
山頂付近には20年に1度だけ花が咲くという珍しい高山植物「シルバー・ソード(銀剣草)」が自生しています。
- テデシ・ワイナリー (Tedeschi Winery)
- ハレアカラ火山の東南東10kmにあるマウイ島唯一のワイナリーです。
「ウルパラクア牧場 (Ulupalakua Ranch)」の中に1974年に造られたもので、各種ワインの他、パッション・フルーツやパイナップルのワインもあります。
見学ツアーがあり、試飲もできます。
- ハナ (Hana)
- マウイ島東端にある町です。必ず「天国のような」という形容がつく、昔ながらのハワイアンの生活が残る静かな町です。
町の北には、古代ハワイアンの生活に関する展示や再現をした「ハナ文化センター (Hana Cultural Center)」があります。
アクセスはカフルイから島の東岸に沿う「ハナ・ハイウェイ (Hana Highway)」を60kmほど走りますが、道が狭く、カーブが多いため、レンタカーでドライブする場合は運転にかなりの注意が必要です。
- オヘオの池 (Pool of Oheo)
- ハナの南西10km、海の近くにあるにある渓谷の地形です。
ハレアカラ火山の中腹から流れ出た渓流が段差のある7つの池を造っているものです。
古代のハワイ人がみそぎを行った場所といわれ、「7つの聖なる池」といわれます。
ハワイの観光地